最新情報!2020年1月ハロワのシステム大幅変更、採用コスト減のヒント

労務管理

2020年1月6日から、ハローワークのシステムが大幅変更されます。現状のハローワークのシステムは決して充実しているとはいえませんが、今回の変更によって利用しやすくなり、求職者の積極的な活用促進が期待されています。

会社としても、ハローワークのシステム変更に対応できるよう、変更内容をしっかり把握してください。ハローワークは、就活サイトとは異なりシンプルなシステムではありますが、失業保険の受給を目的としている多くの人の目に触れるため、隠れた優秀な人材の獲得につながる可能性があるからです。

 

何が変わる!?

ハローワークのどのようなところが変わるのかを、具体的にみていきましょう!正直「今までなかったんかい!」と突っ込みたくなるような変更ばかりですが、公的な求職制度としてのハローワークの充実をプラスに受け止め、積極的な活用をおすすめします。

 

ハローワーク内のPCとインターネットで同じ求人情報が公開される

これまでは、仕事を探す人はハローワーク内のPCからでなければ、求人情報を閲覧できませんでした。今回の変更で、仕事を探す人は「求職者マイページ」を開設すれば、ハローワーク外のPCからも閲覧でき、求人情報の保存などもできるように。スマホやタブレットにも(ようやく)対応します。若い世代からの応募増が期待できます。

 

求人者マイページから公開できる情報が変わる

会社サイドの開設する「求人者マイページ」からは、求人内容の変更や募集の停止、事業所情報の変更などができます。

今回から事業所の外観や職場の写真、取り扱い商品やサービスイメージなどの画像情報の登録と公開もできるようになりました。そのため最新情報を短期間で更新しやすくなり、雇用の促進へとつなげられます。メッセージ機能を活用して、ハローワークから紹介された求職者とのやり取りも可能です。

そして、やっとハローワークへの採否連絡もマイページでできるようになります!単純なのに手間がかかっていた部分がオンラインで済むようになるため、採用担当者の手間が大幅削減されそうです。

書式が変更される

これまでの求人表の書式は、印刷時でA4片面でしたが、A4両面に変更となります。単純に、これまでの2倍の情報を記載することになるため、求職者はより多くの情報を得て、慎重に検討できるようになるでしょう。

使用者としては、法律を守り良識を持った会社であることのアピールがよりできるようになります。各種制度、手当などを積極的に記載し、求職者の目に留まるようにしたいですね。

 

削除・減少する記載項目がある

現在の書式には、「事業所所在地から最寄り駅までの所要時間、企業年金、Eメール、住み込み、就業時間、マイカー通勤に関する特記事項、選考結果通知」を書く欄があります。しかし2020年1月6日以降は、それらの記載欄自体が求人票から削除されます。

さらに、「学歴や免許・資格、最寄り駅、年齢制限の理由、託児所に関する特記事項、担当者名やEメール」に関しては、記載欄はそのまま残りますが、入力可能文字数が減ります。こちらに関しては、大きな影響はないでしょう。

 

すべての事業所が記載すべき項目

変更後の記載項目は、現行通りのもの、新設されたもの、多少変更があったもの、と、全体的に大きく変わります。次の項目は、2020年1月6日以降、すべての事業所が求人票に記載しなければならない情報です。

(1)    代表者役職
(2)    労働者派遣事業の許可有無・許可番号
(3)    事業所所在地の地図(地図ソフトを活用)
(4)    職務給制度(求人票には有無のみ、インターネットサービス上では具体的な内容まで)
(5)    介護や出産、配偶者の転勤などに関する復職制度(求人票には有無のみ、インターネットサービス上では具体的な内容まで)
(6)    賃金と固定残業代
(7)    昇給制度
(8)    賞与制度
(9)    時間外労働の36協定による特別条項の有無
(10) 応募書類の送付方法

求人票に登録が必要な情報は、事業所の条件で異なります。

 

人材確保に必要な情報とは!?

ブラック企業や、労使対立のニュースが世間を賑わす昨今、求職者はもはや「給与・待遇」だけでは会社を選びません。これからは求人票の内容だけではなくや、その文面からにじみ出る「働きやすそうな」雰囲気が、求人者の心をつかむ…といっても過言ではないでしょう。

今回の変更でまず注目したいのが、「(9) 時間外労働の36協定による特別条項の有無」の記載が必要になったこと。一概にはいえませんが、求職者にとって36協定の有無は残業の多さを推測するヒントにもなります。

また、「(6) 賃金と固定残業代」の記載が必須になったことも重要です。今までは、「給与が25万と書いてあるから入社したのに、実情は固定給が17万円で、残業代が8万円だった…」などというトラブルが多く起きていました。固定残業代の明確な記載は、求職者にとって大切な情報です。人手不足だからといって給与を盛って採用しても、結果不信感を抱かれてしまっては、よいパフォーマンスなど出してもらえません。

求人の内容は、まずは「どんな人に応募してほしいか」をイメージして書きましょう。仕事内容はより具体的に、入社したらどんな働き方なのかを思い浮かべてもらうことが大切です。特記事項も、白紙のままではもったいないです。せっかくの会社について知ってもらえる場ですから、「残業はほとんどない」など、プラス要素があれば記載してください。

最近では就業規則や服務規程の有無を気にする求職者も増えてきました。働くうえでのルールが定まっていると分かれば、応募ハードルは下がります。規則の整備や、労務管理をしっかりしているのであれば、ぜひとも求人票で積極アピールをしてみましょう。

 

ハローワークのマイページの開設手順

では、求人者マイページ開設の手順をご紹介します。

ただし、以下は「現状」のマイページの開設方法です。

残念ながら、今開設しても、旧システムから新システムへの自動移行ができるかどうかは不明です。2019年11月現在、ハローワークとしても、どのような対応になるかは未定とのこと。変更前に開設してももちろん構いませんが、再登録が必要になる可能性もあります。情報の更新を待ち、急がないのであれば2020年1月6日以降にマイぺージを開設することをおすすめします。

【現行の求人者マイページ開設方法】

(1) 窓口で事業所登録および求人申し込み
(2) 窓口でメールアドレスを登録する
(3) ハローワークインターネットサービスにアクセスする
(4) 登録メールアドレスの入力や利用規約の同意
(5) 認証キーを受信する
(6) パスワードの登録と認証キーの入力
(7) 開設完了

ハローワークインターネットサービスからメールアドレスとパスワードを登録し、事業所情報や求人情報などの必要事項を登録することでも、マイページを開設できます。ただし、インターネット上でできるのは仮登録までで、その後にハローワークの窓口にて本登録が必要です。

 

今登録している求人はどうなる?

現在、すでにハローワークに求人を出している会社も多くあるはずです。

今出している求人は、2020年1月6日に、自動的に新システムに移行される予定です。ただし、新しく記載すべき項目などは歯抜けのままでアップされるので、再度追記をする必要がでてきます。

このあたりはまだ未確定な要素が多いので、年末年始にかけてハローワークを利用する場合は、その都度の最新情報を確認することをおすすめします。

 

今回の変更による会社側のメリット

ハローワークの変更による、会社のメリットをもう少し掘り下げていきましょう。

来所不要!マイページから情報を簡単に更新できる

就業規則や経営方針の変更があれば、マイページからスピーディーに反映できるようになります。掲載情報と会社の実情とが異なって起きるミスマッチや、わざわざ求人票を書き直しに来所する手間が減少します。

早期の人材獲得につながる

ハローワーク内のパソコンとハローワークインターネットサービス上での求人情報が、早いタイミングで公開されるようになります。現在は、公開のタイミングに誤差があるため、最新の情報をすぐに公開できなかったり、求人募集が遅れることがありますが、今回の変更で、いち早く求人情報を公開できるため、早期の人材獲得につながります。

より多くの求職者からの応募が期待できる

今回の変更は、会社だけではなく求職者にとっても使いやすくなるため、ハローワークを利用する層が拡大されると期待されます。さらに求人票の充実で、不明点をいちいち会社に問い合わせる必要がなくなれば、応募者は増えるでしょう。

採用ミスマッチのリスクを抑えられる

求人票の記載項目が増え、分かりやすくなると、求職者と会社のミスマッチを抑えられます。実際に面接を受けてから辞退されるリスクを回避でき、不要な面接も減少できるでしょう。

 

いいことづくめの変更、積極利用のすすめ

今回のハローワークのシステム変更は、どう見ても「いいことづくめ」。しかしそれは、今のシステムの状態がいかに「時代遅れか」の裏返しでもあり、2020年1月の変更でやっと時代のしっぽ部分に追いつき始めた…という感じでしょうか。

現在の20代・30代は、オンライン上での就職・転職活動に慣れています。それしか知らない、といっても過言ではありません。そのため優秀な層ほど、ハローワーク以外の媒体でサクサクと転職をしているのが現状です。

しかし、その世代が積極的にハローワークを利用するようになれば、会社側の採用コストは大幅削減できます。求職者は、失業保険や各種手続きを行うために、必ずハローワークを利用するからです。

その人材を「ハロワ内」でつかまえ、自社のよさを知ってもらい、面接に来てもらうためにも、まずは今回の変更に合わせて求人者マイページを充実させることをおすすめします。

 

 

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