就業規則はどうして必要か 3つの理由から読み解く「働く」のルール 

就業規則

就業規則とは、働くうえでの会社のルールや労働条件を定めたものです。主に、労働時間や休日、休暇、給与や罰則の条件などが載っています。

気持ちよく働くためにはルールが必要不可欠です。しかし実のところ、就業規則がないまま運営されている会社も多いのが実態です。また、会社の現状まったく合っていない、大昔につくった就業規則をそのまま使用している会社もあるのではないでしょうか。

この記事では、就業規則の必要性を、3つの観点から読み解いてみたいと思います。

その① 常時10人以上の事業所では、作っていないと罰則がある

常時10人以上の事業所では、就業規則の作成が義務付けられています。

常時とは?
「常態として、10人以上の労働者を使用している」という状況を指します。一時的に10人未満になることがあっても、通常10人以上であれば作成が必要です。繁忙時のみ10人を超え、通常時は10人未満の場合は、作成は義務ではありません。

人数はどう計算すればいい?
正社員だけではなく、パートタイマー・契約社員などの非正規雇用も含まれます。派遣社員は、派遣会社の社員であるため、派遣先の人数には含めません。企業単位ではなく、事業所ごとに判断します。

常時10人以上の従業員がいるにも関わらず、就業規則が作成されていない場合、30万円の罰金が課せられてしまいます。

もちろん従業員が1人であっても、作成することに問題はありません。最近では10人以下でも、採用力強化やルールの明文化のために就業規則をつくる会社が増えてきています。

その② 就業規則がないと、労務トラブルに対応できない

就業規則がないと、会社のルールがないことになってしまいます。

「うちは仲が良いから」「変なことを言い出す社員はいないから」などの、抽象的な理由で、会社のルールをおざなりにしていませんか?しかし残念ながら、解雇や休職・残業代などにまつわる労務トラブルは、どの会社にも起こり得ることです。

たとえば、社員が1か月間の無断欠勤をして、連絡が取れなくなったとします。

そのようなとき、就業規則に規定があれば解雇することも可能ですが、就業規則がないとルールが明確ではないため、会社として解雇することができなくなってしまうのです。

さまざまな判例でも、会社がどのような就業規則を定めているかが、判決の根拠になっています。

その③ 社員が働くうえでの不安を解消できる

就業規則は会社のためだけにあるわけではありません。近年では働き方改革の流れもあり、労働者は「自分の会社が、安心して働ける会社かどうか」をとても気にしています。

その中で、会社のルールである就業規則を作成・周知しているということは、きちんとした会社であることの証明となります。

「うちは社員を信じているから、就業規則なんていらない」と思っている方もいるでしょう。しかし、就業規則は「社員のためにも」ぜひつくることをおすすめします。

所属する会社のルールが分からないと、社員は不安に思います。

採用の募集欄にも「就業規則の有無」を書く会社が増えてきています。
優秀な人材を確保し、気持ち良く働いてもらうためにも、就業規則の作成は「当たり前」になりつつあるのです。

会社の就業規則、確認してみましょう

経営者・人事担当者の方は、今の就業規則が会社の実態に合っているのか、今一度確認をしてみましょう。

10年以上前につくったまま、社長の机の引き出しに放置されている…というようなことはありませんか?
また、会社の表向きの規則が変わっているのに、就業規則に反映されていない…ということはありませんか?

働く側の方も、今勤めている会社の就業規則がどのようなものか、確認してみましょう。
入社時に冊子でもらった…会社の棚にあり、自由に見ることができる…社内イントラに載っているという会社は、労務管理の体制がととのっていますね。

しかし、「あるかどうかわからない」「あるかどうか聞くのもはばかられる」という環境にいる方も、たくさんいらっしゃると思います。その場合はなかなか声を上げにくいとは思いますが、就業規則の重要性については知っておいて損はないでしょう。

より気持ち良く働く・働いてもらうためには、会社と社員の関係性をスムーズにして、さまざまな課題解決に対応できる会社のルールが、必要不可欠なのです。

 

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