お話いただいたのは

事務所名トランスベック社会保険労務士事務所
所在地京都市下京区
代表社員
社会保険労務士
福知恭子さま
HRbase PRO導入時期2022年10月

顧問先の担当者を育てたい

ー事務所について教えてください。

福地
京都市で事務所を開いています。もともとは株式会社トランスベックという地元中小企業やスタートアップ企業を支援を行う会社が母体となっており、現在も連携を取りながら事業を進めています。

福地さま

ー顧問先にもスタートアップ企業が多いとお聞きしました

福地
そうですね。
労務管理がまったく初めてという担当者さんも多くいらっしゃいます。

私も企業内にいましたからその不安はよくわかります。だからこそ、「この手順でやれば大丈夫ですよ!」とHRbase PROのガイド資料をお渡ししたときの安心感は、担当者さんにとっても、私にとっても大きいです。

ーありがとうございます。先生のちゃきちゃきしたお人柄や、頼りがいのあるお仕事ぶりが安心感を誘っていらっしゃるのだと思います。

福地
資料を渡したあとに手続きを引き取ることもありますが、担当者さんにも「なぜその手続きが必要なのか」を理解してほしいと思っています。

ー意地悪な質問かもしれませんが、顧問先担当者の知識が増えれば内省化が進み、社労士の仕事が減るという危機感はないのですか?

福地
そんなことはまったく思いません。私はお客様にも社労士受験をどんどんすすめています。実際、合格された方もいますが、顧問契約は続いております。

内製化といっても手続きがすべてではなく、相談業務やイレギュラー対応もありますよね。信頼関係があれば私の仕事がなくなることはないですし、私でわかることであればお伝えしたいです。

ー担当者の理解度が上がれば、簡単な質問が減りますよね。

福地
そうなのです。担当者さんが「こういうことですよね」という確認の電話をしてきこられたら、「合ってますよ!」って答え合わせです。文章も一度作成すれば、次からアレンジして自分で書いてこられて、それを添削するような感じです。

ー顧問先の担当者さんの成長にも大きな影響を与えられているのですね・・・!

福地
お客様の成長が私にとって一番嬉しいことです。 会社ではさまざまなことが起きますが、やはり多くのパターンに接するのは、社労士事務所になりますので、お客様の相談事項で私どもが勉強させていただき、それを次のお客様に伝えるような感じです。

もちろん、法改正などの情報発信は私たちから行います。そこに私たちの価値がありますし、専門家の知見が不要になることはないので、顧問社労士の仕事がなくなることはないと思っています。

ー心強い存在ですね。

福地
労務の情報は日々変化しますから、情報キャッチアップこそ社労士の役割ではないでしょうか。

そのうえで、その情報をどう伝えるかは時代に合わせていく必要がありますよね。法改正情報なども、以前は訪問して説明していましたが、今はメールでパンフレットをまずは送った上で細かいところはお客様の規模、従業員の傾向や業務内容に合わせて一つ一つ伝えています。

小さい会社にも人事労務担当者を必ず置いてもらう

ー顧問先との接点で大切にしてることを教えてください

福地
目線を合わせること。これに尽きますね。 お客様の求めていることや経験、従業員の状況に合わせて、使用するパンフレット、どこまで伝えるかを考えながらその都度選びます。

そうではないと、もっと手前のところでつまづいておられても気づかず、私も「理解してもらえた」と思ってしまいます。すると担当者さんは、次のステップでつまずいてしまいます。

ー目線を合わせながら顧問先の担当者を育てたいというのは、あまりお聞きしないため少し驚いています。

福地
そうですか。私は顧問先であっても、違うことははっきりと指摘します。新しく事務所に入ったスタッフにはびっくりされますが・・・。

ー顧問先に若い企業やスタートアップ企業が多いということと、関係がありますか?

福地
多少関係あると思います。スタートアップ企業は基本的にIPOかM&Aを目指されていますから、労務管理も手を抜けません。特に最近は労務審査が厳しいため、後で困らないように導いていくことを心がけています。

ー数年後に感謝されますね。

福地
成功例も失敗例も、知っているのはこちらですから。 就業規則も従業員の規模に合わせて、今後変えやすいように作成し、担当者さんには法律的な考え方も含めて伝えています。

ー社長ではなく、担当者とやり取りされているのですね

福地
企業の成長を目指すなら、人事労務担当者は必須です。きちんと対応していただけます。

最新の情報、信じられる情報があるHRbase PRO

ーHRbase PROはどのようにお使いいただいていますか?

福地
以前はスタッフからの質問にも全部答えて、どこを調べればいいかも全て伝えていましたが、導入後はスタッフに「HRbase PROで調べた資料は使っていいよ」と言えるようになりました。これは大きな変化ですね。

私がHRbase PROを信頼している点は、最新の法改正された情報が出てくることです。googleで調べるといつの時代の情報なのかわからないことが多く、スタッフでは判断が難しいときもあります。

ー先生のご不在時でもスタッフさんがご自身で対応できることは増えましたか?

福地
簡単な対応は任せられるようになってきました。スタッフも得意分野以外の質問には弱くなります。そのときはHRbase PROの出番ですね。

お客様もよくわかっておられますので、トラブル対応の連絡は直接私に来ます。 手続きや給与計算など一般的な質問もスタッフが受けますが、「これは難しいな」という案件には私がフォローに入るようなスタイルにしていますね。

ー簡単な内容ならスタッフさんに回答してほしいけど、所長に質問対応が集中するという課題もよくお聞きしますが、そうではない体制ができあがっているのですね。

福地
「頑張れ!」って見守りながら、ちょっと待って、自分で回答を出す体験を積んでもらうしかないと思います。自分で勉強するからこそ成長できますし、苦労したことの方が覚えられますよね。

あとは得意分野を活かしながら、得意分野の範囲を広げてもらうことでしょうか。現在のスタッフは年金機構や雇用均等室にいた経験があるので、私もわからないことがあれば、もちろん教えてもらっています。

ー未経験入社でもどんどん成長できそうな環境ですね。育成方法でこだわっていることはありますか?

福地
たとえば私は、採用してから入社までの間に給与計算の本を送って読んでもらっています。入社後には計算方法を確認しながら、自力で手で給与計算できることを目指してもらいます。「ソフトに頼ったらあかんよ!」って・・・。

ーそれはスゴいですね!

福地
給与計算も年末調整も手で計算できないと・・・。 給与計算の例題を解いてもらって、答え合わせをして、合ったらソフトを使っていいよと伝えています。

パソコンが止まっても、データが飛んでも対応しないといけませんし、もし、顧問先から「ここが違うと思うんですけど」といわれたとき、不安じゃないですか。私も昔、ソフトの設定が間違ってていたことに気付けず痛い思いをしたことがあったので、ここは徹底的にやっています。

HRbase PROの価値

ーシステムに頼らなくてもいい仕組みをつくっていらっしゃる先生にHRbase PROを導入いただいているのは嬉しく思います。

福地
便利なものは使いますよ!

ただし、HRbase PROを利用している一番の理由は、機能ではなくサポートです。担当してくださっているカスタマーサクセスの方はとても信用できて、月に1回お話をするのがとても楽しみなんです。

ーそれはありがとうございます!

福地
一番ありがたいのは、事例を多く教えてもらえることです。私よりもずっと多くの社労士事務所さんの事例をお持ちなので、悩み相談ができるのはありがたいです。

「こんなんあったらいいのに」という機能の要望も、改善していただけたこともありましたね。

ーHRbase PROではユーザーの先生のお声から、どんどん機能改善を行っております。ご要望にお応えできてよかったです。

福地
私はツールの情報に詳しいわけではないので、AIの動向や新しいツールを教えてくれるのも助かります。今どのようなシステムが話題なのか、他の先生は何を使っているのかなどのヒントをもらって、そこからスタッフに調べてもらうこともありますよ。HRbase PROは重要な情報源です。

ーHRbase PROのカスタマーサクセスの、機能サポート以外の強みを活用していただけて光栄です。

福地
定期的に打ち合わせして情報交換ができるシステムの担当者さんというのは少ないのではないでしょうか?
どのシステムさんも、お願いしたら対応してくれるのだと思いますが、そうなるとなかなか面倒で先延ばしになってしまいます。その点HRbase PROは、ミーティングでオーダーしたら次の予定をその場で入れていただいています。

定期的に会っていると話題も生まれやすくなりますよね。30分、40分であっても「先日こんなことありまして」という雑談をきちんと覚えていてくださって、次回にいい情報を教えてもらったりしています。

経営者として、労務のプロとして

ー先生は事務所の所長以外の顔もお持ちとお聞きしました。

福地
冒頭で株式会社トランスベックが母体というお話をしましたが、私は金融機関勤務を経て入社し、中小企業やスタートアップ企業を支援をしていました。 そこで、会社の課題解決には人事が絶対ついてくることに気づき、社労士受験をすすめられ、受験したところ運よく合格しましたので、株式会社トランスベックに付随する社労士事務所を設立しました。

現在は株式会社トランスベックの役員として、人事部門の責任者としてだけではなく不動産や人材派遣などの関連会社も見ています。

ー財務と労務の知識をお持ちで、経営目線で顧問先とかかわれるのは大きな強みですね。

福地
スタートアップ企業のM&Aの支援なども経験していますから、大変さも知っていますし、だからこそ、お声がけいただけているのだと思います。

目指すは、ツールに丸投げしないスタッフ育成

ーこれから、どのような社労士事務所を目指されますか?

福地
さまざまなソフトの登場で業務自体は簡単になっていますが、人の問題はそれだけでは解決できないことも多く、逆に複雑にもなっています。みんなが困らないよう、事務所のスタッフも、顧問先の担当者も両方を育てていきたいですね。

ー先生の「育てたい」の想いに、HRbase PROもお役に立てるといいのですが

福地
基本的なことを調べて自分なりに回答をつくるという過程では、スタッフ育成の役に立つと思っていますよ。

しかし、給与計算と同じで、丸投げしないスタッフを育てたいと考えています。労務相談AIで文章のパターンはつくれても、「この文章はいらない」という判断をしたり、説明しすぎで混乱を招くようなことをなくすには、自分の知識が必要ですから。

ー現在のHRbase PROは、労務相談という分野では一番投資している会社です。ここから更に、育成にもお役に立てるよう開発を進めますので、サポートを含めてご期待いただければと思います。

福地
あわせて、業界のDX化の先頭に立ってもらえることを期待しています。 「ツールや事務所DXのことなら、HRbase PROに聞いたらなんでもわかる」という立ち位置で、今後もいろいろ教えてください。

ー貴重なお話をありがとうございました。引き続きHRbase PROを「労務相談に強い事務所づくり」にお役立てください。

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